2026/09/023Arrows新船橋CSNew!
最近気になるニュース【生成AIとの付き合い方】
皆さんこんにちは!
進学塾3Arrows新船橋CSの菊地です。
最近、ニュースやテレビなどで「生成AI」という言葉を目にする機会が増えました。
質問に答えたり、文章を作ったり、分からないことを説明したり……。
生成AIは、私たちの生活を便利にするだけでなく、仕事や教育の世界にも急速に広がっています。
文部科学省でも、学校教育における生成AIの適切な利活用について検討が進められています。
現在検討されている次期学習指導要領でも、
生成AIなどのデジタル技術によって社会が変化していることを踏まえた教育の在り方が議論されています。
では、生成AIが当たり前になっていく中で、子どもたちはどのようにAIと付き合っていけばよいのでしょうか。

先日、こんな場面がありました。
数学の問題が分からなかった生徒が、問題を携帯電話のカメラで撮影しました。
するとAIが問題を読み取り、答えだけでなく途中式まで表示してくれます。
生徒はその画面を見ながら、答えと途中式をノートに写していました。
一見すると、きちんと勉強しているようにも見えます。
しかし、ここには一つ大きな問題があります。
「答えが分かったこと」と「その問題が解けるようになったこと」は同じではないからです。
もし次に、数字や条件を少し変えた問題が出されたらどうでしょうか。
そのときに自分の力で解けなければ、AIにもう一度聞くことになります。
これでは、AIが問題を解いてくれただけで、自分の力で問題を解く力は身につきません。
一方で、
「この問題の考え方を教えて」
「自分はここまで考えたけれど、どこが間違っている?」
「同じ考え方を使う別の問題を作って」
という使い方なら、話は変わります。
AIを「答えを出す機械」ではなく、自分の理解を深めるための道具として使うことができるからです。
もう一つ、実際に生徒とやりとりしたケースがあります。
夏休みの宿題で作文が出されたものの、なかなか手をつけない。
そして夏休み終了直前になり、生成AIに、
「このテーマで800字の作文を書いて」
と入力する。
すると、数分で立派な作文が完成します。
これを少し直して提出すれば、宿題そのものは終わったように見えるかもしれません。
しかし、作文の学習で大切なのは、完成した文章だけではありません。
「何を書こうか」と考える。
→自分の経験を思い出す。
→伝えたいことを整理する。
→言葉を選ぶ。
→文章を書いて、読み直す。
こうした一つひとつの過程そのものが学習です。
AIにすべて任せてしまえば、作文は完成しても、作文を書く力は身につかないのです。
ここで気になるのが、
「AIで作った作文は、学校の先生に分かるのか?」
ということではないでしょうか。
現在は、AIが作った文章などを識別するための技術も進んでいます。
例えば、生成AIが作ったコンテンツに、人間には分かりにくい情報を埋め込む「電子透かし」のような仕組みがあります。
Googleの「SynthID Text」は、AIが生成した文章に人間には認識しにくい透かしを組み込み、
検出モデルによってAI生成の可能性を確認する仕組みです。
また、2026年8月にはAnthropicも、
Claudeが生成する文章に機械が読み取れるマーキングを付ける仕組みを導入すると発表しました。
AIが作った文章を「後から識別する」という考え方が、少しずつ現実のものになっています。
ただし、こうした技術があるからといって、「AIを使った文章なら100%見抜ける」というわけではありません。
だからこそ、これからの学校教育では、完成した作文だけを見るのではなく、
「自分の言葉で内容を説明できるか」といった学習の過程も、これまで以上に大切になっていくのではないでしょうか。

ここまで読むと、
「それなら、子どもにはAIを使わせない方がいいのでは?」
と思われるかもしれません。
しかし、私はそうは考えていません。
AIを使うこと自体は、決して悪いことではありません。
これから先、AIは仕事でも生活でも、今以上に身近な存在になるでしょう。
だからこそ、子どもたちには「AIを使わない人」になってほしいのではなく、「AIを正しく使いこなせる人」になってほしいと考えています。
そのために必要なのが、実は今までと変わらない「基礎学力」なのです。
例えば、AIが数学の答えを出してくれたとします。
その答えが本当に正しいのかを判断するには、数学の知識が必要です。
AIが文章を作ってくれたとしても、その内容がおかしくないかを判断するには、文章を読み取る力が必要です。
AIに質問するときにも、自分が何を知りたいのかを言葉にする力が必要です。
つまり、読む力、書く力、計算する力、考える力、判断する力。
こうした基礎的な力があるからこそ、AIを便利な道具として使いこなすことができます。
逆に、基礎学力が十分でないままAIに頼ってしまうと、
「AIが出した答えをそのまま信じる」という使い方になってしまう可能性があります。
私たちは、小学生・中学生の時期に最も大切なのは、AIに何でもやってもらうことではなく、
AIを将来正しく使いこなすための土台を作ることだと考えています。
これからの小中学生にとって、この考え方がますます重要になっていくのではないでしょうか。
ちなみに私も、日々の業務の中で簡単な小テストの作成や、
ブログ記事の「て・に・を・は」の添削などにAIを活用しています。
生成AIの時代になっても、子どもたちの学びの土台となるものは変わりません。
小中学生の今は、AIに任せる時期ではなく、将来AIを使いこなすための力を身につける時期
そのための基礎学力を、一つひとつ積み上げていくことが、これからの時代を生きる子どもたちにとって大きな財産になるはずです。
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